コーヒーメーカーのレビュー解析

形態素解析、係り受けを使ってレビューを見ていきます。

1.基本情報
2009年問題(ネスカフェバリスタ)があることが前回分かったので、
2010年~2014年のレビューを解析することにします。

  満足度5 満足度4 満足度3 満足度2 満足度1
投稿数 539 324 72 52 62
単語総数 115659 68064 14136 10063 13612
平均単語数 214.6 210.1 196.3 193.5 219.5

例外はなく、満足度が高いレビュー投稿数が多い傾向にあります。
家電だと、よほどのことが無い限り満足度1がトップになったりはしないようです。
1つの投稿で使われる単語数の増減は、ゆるい凹型です。
製品に対する満足・不満が高い場合、若干単語数が増えるようです。

2.係り受け解析(全体)
『美味しいご飯』を
『美味しい』→『ご飯』という関係でレビュー文から切り出していきます。

コーヒーメーカーレビュー(価格com)に2010年~2014年で投稿された文章を解析した結果がこちら。
上位30個の組合せとなります。

『コーヒー,◯/飲める,◯ 71』というのは、
『コーヒー(が、を)飲める』という組合せが71個あることを示しています。
『気,◯/なる,☓ 37』といった、☓の付いたものは否定形。『気(に)なる(ない)』という意味になります。
これで前回の解析時に
『美味しくないご飯』と『美味しいご飯』がどちらも『美味しい/ご飯』になっていたのが
『美味しい,☓/ご飯,◯』『美味しい,◯/ご飯,◯』となり区別できるようになりました。

全体を見てみると
『水/入れる』、『手入れ/する』『美味しい/コーヒー』といった組合せがよく出てきます。

満足度の高いレビュー(満足度5,4)に注目すると、
『豆/挽く』という拘った発言、『手入れ/簡単』というポジティブな言葉が目立ちます。
『ボタン/押す』の組合せも上位にあります。やはりカフェポッドが人気なんでしょうかね・・・。

満足度の低いレビュー(満足度2,1)に注目すると、
『雑/出る』『しっかり/閉める(ない)』『手/かかる』
『使い物/なる(ない)』『樹脂/匂い』『メーカー/問い合わせる』
特徴的な言葉が出てくるようになります。
面白いのは味についての組合せではなく、使い勝手に関する組合せが目立つことですね。

3.係り受け解析(個別)
的を絞って係り受け解析を行います。
『味/?』となる組合せ(「味が美味しい」「味が苦い」「味がする」など)を調べます。

ネガポジ判定を手動で行いました。
好印象な組合せ(『味/良い』、『味/満足』など)はオレンジ、
悪印象な組合せ(『味/落ちる』、『味/不味い』など)はブルーに塗っています。
単語の組合せは上位20個まで表示してあります。
総数、組合せの数は20位以降も合計した数値になっています。
ネガポジ判定は筆者の主観に左右されていますので参考程度に。

こうして見てみると、満足度と味は関係性があると考えられます。(当たり前な気がしますけど)
満足度が低い場合は、味についても悪評が目立ちます。

まずは『味/?』(表だと「味→Aの総数」になっています)を投稿数で割った割合を見ていきます。

満足度が低くなるほど、割合が上がっています。
不満があると味に関しても何か書くことが多くなるのだと思われます。
もちろん投稿数が100件未満と少ない数なので、1つの投稿文で何回も味について書かれると
それだけで結果が左右されてしまうことも考慮しなくてはいけません。

『味/?』の組合せの中で、好印象・悪印象の組合せの比率をグラフ化したのが以下のグラフ。

思った通りの結果が得られました。